わだかまる闇と明滅する光。
物語の展開に呼応してイキモノのように蠢く舞台芸術。
折々に湧き上がっては登場人物たちを包み込む音楽。
舞台を駆け抜ける人々の呼気と嘆息。
そして、宙空から降り注ぐかのごとき透明なうた、うた、うた。
時を超えて天翔ける汽車が運ぶもの
〜音楽劇『銀河鉄道の夜2020』に寄せて〜
尾上そら(編集者・ライター)
宮沢賢治原作の「銀貨鉄道の夜」を観劇しました。
私にとって本当に久しぶりの舞台でした。
この作品は25年前に上演された舞台で、
クリエイターはそのままに新たなキャストメンバーで再演されたものです。
このコロナ禍でこの作品に出会い、宮沢賢治が求めていた
「本当の幸せとは何か」「生きるとは何か」「死ぬとは何か」
という問いかけの尊さや深さに触れた気がします。
そして、エンターテイメントは不急であっても
決して不要ではないと感じました。
どんな時代でも好きなものは好きでいい。
スカートでもズボンでも自分の好きな服を着たらいいし、
ロングでもショートでも自分の気に入った髪型で、
好きな音楽を聞いて、スニーカーでもヒールでも自分の好きな靴で、
自分の好きな場所に行けること、好きなものに触れられること、
好きなように生きること。
誰かを何かを愛してもいいし、愛さなくてもいいし、
許してもいいし、許さなくてもいい。
新型コロナウイルスという未曾有の災害により私たちは多くの被害を受けました。
大変な思いをされた方がたくさんいらっしゃると思いますが、
当たり前に過ごしてきた日常に感謝をするきっかけにもなりました。
全ては生きているからこそだと思います。
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